水師営の別館

Twitterで呟ききれなかったことや最近気になったことを書くブログです。

巨人、反攻のきっかけとなるか?

交流戦最終週の戦い

泥沼の13連敗を経験した巨人は交流戦最終週を5勝1敗という信じられない成績で終えました。連敗を脱した金曜の対日ハム戦の翌日、翌々日の連敗から感じさせる不安を払拭する連打、一発、快投の数々に喜びと安堵を覚えた巨人ファンも多いと思います。先発が試合を作り、打つべき人が打つそんな試合が多かったような気がします。13連敗したとんでもないチームとは思えない戦いでした。


エース菅野の完投で勝利した火曜、ようやく戦列に加わった山口俊の快投で勝利した水曜、安定感抜群マイコラスとマギーの猛打で勝利した金曜、圧倒的投球で完封勝ちした土曜、大竹は試合を作る好投のちの延長戦で亀井の劇的アーチでサヨナラ勝ちした日曜、久しぶりにワクワクしながら見られた、中身の濃い一週間だったと思います。(木曜はまあ残念でしたね…内海はかなりキツいね…)


人材が揃った、あとは猛追するのみ

連敗中に陽が復帰し、対ソフトバンク戦で山口が復帰したことは巨人の大きな追い風となりました。センターラインの強化、これが課題となっていた巨人のセンターに陽岱鋼が座り、長年の懸案となっていたセカンドにも若手の山本が名乗り挙げ、ここ数試合魅力あるプレーを見せています。立岡より陽岱鋼、中井より山本の方がやはりチームの攻撃力が高くなったと言えるでしょう。


期待選手の復帰と共に、長野の打撃がよくなったことも好材料の一つです。陽もしくは長野&山本の上位打線からの安定感ある中軸への攻撃の展開が今後も続けば打線が「線」として機能し、リーグ戦での猛追猛撃が実現するのではないかと願っております。連敗中の絶望的なまでの打線の不振、3得点以下での敗戦から脱却できる光明を掴んだ巨人の戦いに注目したいところです。


準レギュラーも活躍してこそ常勝軍団

坂本・阿部・マギーの中軸に加え陽や長野、小林は基本的にレギュラーですが、準レギュラーの支え、彼らの活躍もあってこその接戦や延長戦、そして夏場のしんどい時期の勝利だと思います。その典型的事例と言えるのが日曜の対ロッテ戦でのサヨナラ勝ちでしょう。チャンスでの二度の凡退の雪辱を果たすかのような清々しい亀井の3ランは重苦しい試合やチームの空気を振り払いました。


亀井はスタメンであったり、代打出場であったりといわば準レギュラーの立場です。1打席勝負の厳しい場面が多かったり、スタメン出場ではなかなか打てなかったりと歯がゆいシーンもありましたがあの3ランは彼の存在する意味を教えてくれたように思います。外野には石川や橋本もいます。そういう彼らとの競争が全体への相乗作用につながると期待しています。


中継ぎがしっかりすれば怖いものなし

好調な打線、計算できる先発が増えたことから、残すは中継ぎ、特に6、7回の中継ぎや同点、ビハインドでの中継ぎの安定感を求めたいところです。西村は抑えも先発もしてたことから接戦やロングリリーフでの登板を期待したいです。森福は結局、ソフトバンク時代と同様に対左中心の起用なのは皮肉ですが、対左限定ならある程度計算できるようになりました。


あとは一軍にいる桜井、篠原、吉川光や二軍にいる池田、戸根、田原、山口鉄といった面々がしっかりと競争してくれれば投手王国の完成かと思います。防御率も大して変わらず、信頼感も横一線なのでこの中から2~3人選ばれることでしょう。篠原、池田、田原が個人的には残ってほしい中継ぎですが、熾烈な中継ぎ争いを勝ち抜くのは誰でしょうか?金曜日からのリーグ戦が楽しみです!

五輪ボランティアと就活

にわかに話題の五輪ボランティア

3年後の東京五輪を前に、施設や観光などの対策に我が国は迫られています。世界の精鋭が東京に集う「平和の祭典」には莫大な支出が予想される一方、その支出については今も開催都市と周辺都市で折り合いが完全についていません。そんな五輪を成功させるためにはお金の力が必要でありますが、人の力もまた必要になってきます。そこで取り沙汰されているのが「五輪ボランティア」です。


過去の五輪開催地でも競技場の運営スタッフや外国人応対などでボランティアが活躍しましたが、東京五輪で想定されるボランティアの処遇の悪さに焦点が当てられ「こんな条件で誰が参加するんだ」とネット上では冷ややかな意見が集まりました。その非難や議論の中で出てきたのが「面接で五輪ボランティアをアピールする就活生が出てきそう」という声でした。


面接のネタ作りにもってこい?

就活生の中には、就活本や就活コンサルタントの言うこと真似をした「(結果的に無個性な)『個性的』アピール」をしたり、企業受けのいいネタ作りや人格作りに奔走したりする学生もいます。そんな彼ら彼女らにとって五輪ボランティアという経験は「個性的」で「協調性」のある「国際色」豊かな「積極的」学生を演じられる絶好の機会かもしれません。


馬鹿馬鹿しい偽装でしかないと私は感じますが、これが近年の「好ましい就活生像」の傾向ですから、それに合わせようとする心情も分からないわけでもありません。しかし「大学生活を就活のネタ探しに費やして本当に楽しいの?」と思うと、このような得点稼ぎのボランティアや話のネタ作りのためのインターンが有用なのか甚だ疑問に思えてなりません。


経済状況と五輪ボランティア

五輪ボランティアをアピールする可能性があるのは五輪開催年度以降に就活をする、2018年度入学以降の学生でしょう。そこで考えたいのがそんな彼らの就活環境です。五輪後の開催国の経済は需要の先取りをしたために悪化することが一般的です。加えて我が国は2019年10月に消費税の10%への増税が予定されていることから、就活の「買い手市場」が予想されます。


つまり彼らは残念ながら不景気世代になるかもしれません。そんな不幸につけこむのがボランティア(やインターン)で差をつけようと宣伝する悪い大人たちです。理想的な学生を演じよう、差別化を図って内定を掴もう、コミュ力をアピールしようなど、景気が悪くなった時代だからこそ、こうした「ポジ要素」を藁にもすがる思いで掴もうとする学生が増える可能性は大と言ってもいいでしょう。


ボランティアアピールはウケるのか?

しかし、面接ネタ合戦という「これまでの傾向」と五輪ボランティアという「分かりやすいネタ要素」に不遇な「経済状況」と周囲からの「圧力」という四面楚歌な状況に逆らえず、仮に五輪ボランティアをしたところで評価されるかは不明でしょう。なぜならみんなが同じボランティアアピールをしても差別化にも、秀でたアピールにもならないからです。またこの話かと受け止められるだけです。


私のようなひねくれ者が採用担当ならば「どうせこの子は就活のためにボランティアをやったのだろう」と意地悪な質問や評価をされるかもしれません。その場合はむしろマイナス評価になるかもしれません。したがって未来の学生さんには周りに流されてボランティアする必要はない、面接のネタ作りというよこしまな気持ちはバレると強く言いたいです。


今、私を含めやれやれ就活が終わったと思っている我々大学生も数年後、総務とか人事に配属される可能性は十分にあります。その時、五輪ボランティアアピール学生が本当にいたとき、安易にいい学生と思わないようにしましょう。

真っ黒な就活生

ある脳科学者のツイート

就職活動も終わり自堕落な生活に戻ったとつくづく感じております。ダラダラしよう、読書しよう、バイトしてお金稼ごうなどあれこれ考えていたなかで、とあるツイートを見かけました。そのツイートやそれへの反応についてはネットで検索してください。私はおっしゃる通りだと思う一方「日頃の行い」が悪いから叩かれているのだろうなと感じました。


私もあの就活生お約束の「全身真っ黒コーデ」にはやはり違和感があると思います。だからといって脳科学者の彼のように日本が終わったとは思わないし「終わった」と言うより、これから「始めよう」と呼びかけるべきです。彼の絶望的な人徳のなさゆえに議論がズレたり、議論が成立しなくなったりしたのは本当に残念としか言えません…


人事はスーツの色なんて見ていない

就活本や就職サイトは真っ黒で構成された身なりを推奨します。これこそ「正しい」就活生なんだと説きます。しかし実際に説明会や面接に行った身として「真っ黒」であることは面接の得点にも失点にもならないし、灰色を着ようが紺色を着ようがそれも得点にも失点にもならないと感じました。


むしろ寝癖は直してきたか、肩のフケやゴミを払っているのか、スーツの襟は正されているのかなど就活に限定されない観点ができているかを見ているようでした。就活でメシを食う業界は黒がいいと言っても、それは果たして正解なのか学生側が疑う姿勢も必要ですし、真っ黒であるかないかより総合的な「見た目」(これは顔の美醜を意味しない)に気を使える人間を目指すべきでしょう。


ズレた反論、その1

あの脳科学者の「全員真っ黒なのはおかしい!異質!」という趣旨に反論するなかに「じゃあ学生は私服で行けというのか?」という主張がありました。しかしこれは論理のすり替えでしょう。真っ黒スーツが強いられる雰囲気が問題なのであり、誰も面接にスーツで行くことを問題にはしていません。


つまり灰色を着る学生や紺色や青色を着る学生がいていいし、選択肢の一つとして黒色のスーツを着る学生もいる社会であるべきという意味でしょう。私自身は生地や作りの安いリクルートスーツが嫌だったため、ダークグレーの少し値の張るスーツを買ってもらいましたが、親や街行く社会人を見習って自分の好みや体型に合ったスーツを選ぶことも社会人への第一歩として始めるべきと思います。

ズレた反論、その2

外見に違いがないことを理由に「就活生は見た目ではなく中身で勝負している」という声もありました。これはなるほどと思った反面、実際にやってみた身としては浅い考えと思いました。なぜなら多くの就活生は「外見も中身も偽った、演者ばかり」だからです。高須院長の反論にもあるように「企業が求めている人材を演じている」に過ぎないのだから中身で勝負する人はそういません。


就活本を立ち読みすれば「今どき」の就活生の原型と言える姿があるはずです。バイトで売上アップ、学生団体のリーダー、カンボジアで井戸掘りなど多少違いはあれどもどこかで聞いたことある「美談」の元ネタが見つかるはずです。一方で差別化を図るのが大事だとも言い、そのために皆がリーダーになるという「無個性な『個性的』エピソード」ばかり増えたという奇妙な時代を迎えています。

就活が無難化した時代だから

景気が低迷し採用枠が縮む一方で、大学の数は増え、就活サイトの誕生で応募人数が増えた結果、ここ20年で内定競争は激化しました。その過程にて受かりやすい見た目や人物像という概念が徐々に収斂されてきたと思います。その中で本当は「どうでもいい」スーツの色まで収斂の対象になったのが今の不思議な真っ黒スーツの原因かと思います。


一度収斂された概念からはみ出るのは困難なことです。しかし一度、勇気を持って離れれば「何てことなかった」と思えるはず。社会人になって使い物にならない安物リクルートスーツを買うより、長持ちする自分に合ったものを買う方が経済的でもあります。「どうでもいい」ところでの無難の競い合いをしても意味がないのだから黒以外でも大丈夫です。


もちろん「真っ黒で結構」という学生もいるでしょうし、私のように「僕(私)は嫌だ」という学生もいるでしょう。だからこそ後者の学生には「無理して真っ黒に従う必要はない」と声をかけてあげたいです。

憲法記念日を終えて

いつもの祝日、いつものダラダラ

9連休いや、履修のない全休の日も含めると11連休となった私のゴールデンウィーク後半戦の昨日は「憲法記念日」でした。また憲法施行70周年ということもあり、新聞やテレビそして一部の人々は熱くなれた日だったことでしょう。一方、私は新聞に目を凝らしたり、ニュースを見てぼやいたり、何かの集会に参加したりすることももちろんなく、ひたすら野球を見て過ごした一日でした。


私自身は間違いなく改憲派の一人であるので、憲法を「平和の守護者」あるいは「日本の宝」のごとく扱う人々とは価値観は合わないと思っています。とはいえ憲法を「ゴミ屑」あるいは「諸悪の根元」のごとく見なす人々とも一緒にしてほしくないとも思っています。国家の最高法規、国家の基本法なのが憲法なんだという認識のもと祝日になった意味を少し考えました。


これまでとこれから

新聞各紙の質問文のニュアンスの差はあれども、これまでの憲法の果たした役割を評価する世論が多数派でした。(日米安保とセットとはいえ)軽武装、経済重視路線が戦後の発展を支えたことは言うまでもなく、国民の権利擁護を謳う現行憲法が戦前の教訓を踏まえた構成になったことは民主国家としての再出発を支えた功績の一つです。


しかし「これまで」が良かったからといって「これから」も良いと言えるでしょうか?世の中には当然に思われた「安全や安泰」が突然崩れることはありますからね。これまでの功績を理由に護憲を主張されても、それでは反論にならないと思います。戦後の国際事情や幸運という憲法以外の要素もあっての現在ですから、憲法に期待や希望を抱き過ぎな一部の人々と私は理解できないでしょう。


本丸はやはり憲法9条

冷戦は終結し、国際秩序は変化し、非国家の武装集団の脅威、近隣国の不透明な軍事的台頭と制定時には想定していない状況を迎えています。その典型例は「北朝鮮の核・ミサイル開発」でしょう。こうした日本を取り巻く環境を踏まえるとやはり「憲法9条」が改憲の本丸であると考えます。あれやこれやと改憲テーマを唱える人もいますが道草を食ってるだけにしか見えません。


下心を上っ面の言葉と表情で隠すより、率直に意志を国民に提示し、考えてもらうことが急がば回れで一番の改憲への近道でしょう。改憲を口にすれば叩かれる時代ではないし、新聞が物を言えば国民がなびく時代でもありません。曲芸的な憲法解釈と飴細工のごとき安保法体系を克服するために「自衛隊」の存在を明記させるべきです。またそれに応じて第2項を一部修正する必要もあります。


遠回りな改憲論議

国際事情、そして憲法に規定されてないのに存在する自衛隊の役割の重要性、これらを理由にこれからの日本を憲法で描こうと訴えれば改憲の気風は高まるはずです。それでもダメならそれまでと悟るべきですが、行動に移すは今だと思います。しかし改憲派の中にはどうやら上記2点以外の理由に拘泥している人もいるようでなかなか厄介に見えます。


例えば米国に憲法を押しつけられたとする「押しつけ憲法論」は護憲派への「鴨ネギ」でしかありません。制定直後の提起なら意味はあったでしょうが、制定時の疑義とは別にそれ自体に「価値の意味」がついた戦後72年にこれを振りかざしても無意味でしょう。また、たまに見かける「帝国憲法復活」という主張が国民の過半数の心を引き付けるとも思えません。


「9条にノーベル平和賞を!」という人と話し合ったとしても、おそらく互いに演説合戦になるだけで無駄でしょう。今後大事なのは何も考えてない層、どっちつかずな層の心を掴むことです。一番多いこの層に誠実に向き合えた陣営が最後に勝利を収められるでしょう。だからこそ改憲派は(もちろん護憲派であっても)身内のノリや自己満足ではない論理をよく練るよう強く私は望みます。

マギーと村田

勝負強いマギーの打撃

オープン戦からどちらがレギュラーを獲得するかで話題になっていた巨人の三塁手争いはご存知の通り、マギーが勝ち取りました。これまでの正三塁手だった村田は控えに…オープン戦での不振に不安を感じる人は多数いたものの、開幕して以降いい意味で予想を裏切る安定的な活躍を見せてます。特に得点圏打率の高さは特筆すべき点と言えますね。


4月20日の試合前時点でのマギーの得点圏打率は.435と全体5位の頼もしい数字です。今季の大型補強で唯一当たりと言えるのは彼だけかもしれません。3番、4番の好調さが目立つが、クリーンアップの一角を担う彼もまたチームの打力向上の貢献者として評価されるべきは言うまでもありません。


去年の功労者でも控え

しかしこの活躍に安堵を覚えつつも、複雑な気持ちを抱く人もいるでしょう。そう村田の控えです。試合に出るのはいつも代打で、結果を残すも、マギーも結果を残しているからレギュラーの交代にはつながらない…昨季全試合に出場し.302 25本 85点という申し分ない成績を残してもレギュラーが確約されない厳しい世界だと改めて感じさせられます。


一塁には長年の貢献者である阿部が地盤を固め、あの大活躍から到底交代なんてあり得ません。もちろん代打に村田がいるという相手チームへの圧迫感は大きいけど、彼はまだまだ代打役に甘んじるほど身体は衰えていないし、精神に諦めが生じているとは言えない状況なのだから厳しい境遇ですね。


驚きのセカンドマギー

ベンチ村田の解決策になり得る、対広島戦の二塁マギーで、三塁村田、そして中井は外野という場面がありました。これには球場も騒然としましたが、残念ながらこれは一時的なもので今後、継続することはないでしょう。中井、立岡のセンターラインは維持したいだろうし、若手起用の方針で重信や岡本、石川を競争させたいから。加えて守備力の大幅な低下は間違いないですね。


夢の超重量級打線には見えるけど、守りに穴が大きいのは近年の野球は好ましくないです。2月時点でこんな記事は確かにあったけど、やはり打力がどうにもこうにもならない有事の作戦に見えます。幸いにも今の打線で機能している以上現実的には見えません。
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腐らず頑張れ村田

したがって当面ベンチスタートで途中出場が続く様子は変わらないはず。本人は当然悔しいだろうし、巨人ファンも厳しい世界の戦いの結果だと認識しています。やる気をなくして、いい加減な練習やプレーになることはないだろうから、とにかく与えられた場面で結果を残して愚直にアピールするしかないでしょう。


またマギーも阿部もベテランであるから不測の事態が起きるかもしれません。その時に万全の状態で村田が出場することは巨人の強みであろうし、他球団には脅威となるはず。とにかく「腐らず頑張れ」という言葉しかありません。これからも村田のアーチを見たい、そう応援するファンはたくさんいるから頑張ってほしいです。