水師営の別館

Twitterで呟ききれなかったことや最近気になったことを書くブログです。

衆議院解散の風

突如吹いた解散風

誰がこの電撃的な解散を予想できただろうか。9月28日に召集予定の臨時国会冒頭で衆議院解散が告げられ、翌月の22日に投開票が行われるという見立てだ。森友、加計問題と日報問題、相次ぐ2回生議員の不祥事から、危険水域に落ち込みつつあった支持率が内閣改造と加熱する報道に各種反論もあって回復傾向にあった中でのこの報道には大変驚かされた。


しかし昨今の政治情勢を見るに、この段階での解散表明は当たり前と言えば当たり前であり、与党が勝ちに行くためにある総選挙と思うと至極当然な判断であろう。もちろん大義がない、勝ち逃げだとの批判もあるだろうが勝てる時期に解散するのが常道であり、大原則である。そもそも任期満了まで一年と僅かという時期である。むしろ「常在戦場」の心構えであるのが普通と言わざるを得ない。


与党にとってまさに天祐か

人気取りと待機組に配慮した面々を追放し、第二次安倍内閣の功労者や大臣経験者を中心に組閣した内閣改造の結果、支持率は向上した。もちろん国会審議が始まっていないので期待値込みの数値ではあるが、北朝鮮問題に際し外務・防衛の重責を担う河野・小野寺両氏には安定感と信頼感を抱く。しかしそうした内部的側面よりも解散を決断した理由は敵失にあると見た方が適切であろう。


民進党の有力議員から出た驚くべき不倫騒動、止まらぬ離党者と予備軍という野党第一党の脆さを突いたと言える。内部がぐらつく中、一致団結を強いられる選挙を突きつけられるというのは酷な話ではあるが、現状のままでは惨敗するだろう。共産党との共闘路線を見直す方針だったが、目先の票欲しさに選挙区での調整を企画しようするなど民進党の慌てぶりは感じられる。


小池新党はどうなる?

自民党にとっての脅威は民進党よりもいわゆる小池新党ではないだろうか。絶えず『改革』という漠然としたフレーズに惹かれて、フラフラと投票行動を変える「青い鳥を探す層」が国民の中には一定数いる。分かりやすく言えば「無党派層」だが、彼らの不満が7月の都議選では都民ファーストに一挙に集中した苦い経験が悩みのタネであろう。


自民党の先生たちからすると「バカな有権者」と内心思うかもしれないが、侮ってはいけない。いつの選挙もこの層をガッチリ掴んだ政党が最後に笑うからだ。もちろん単に民進党の離党者の「収容所」なってしまえば人心は離れる。しかし清新なイメージ作りに躍起になっている彼らはそんな愚かなことはしないだろう。急ごしらえになるだろうが東京とその近辺では風を吹かせるかもしれない。


その一票、うっかりでは済まされない

私が解散報道を受けて感じたことは上記の通りではあるが、あくまで政局や政党事情であって、来る総選挙の争点や推奨する個人や政策までは深く言及しなかった。なぜならどの党がベターなのか、どの政策が国家国民にとってベターなのかは「皆さんの決めた基準」で選んでもらいたかったからだ。たかが一票と思わずあらゆる情報を見聞きして判断をしてほしい。


特に考え方が定まってない人にはその過程をより丁寧にやってもらいたい。無党派層のことを厳しい言葉で表現したが、たとえ無党派層でも「私は考えた」と言える無党派層であってほしい。「うっかり一票」ではなく「しっかり一票」の割合が増えることが、世の中に蔓延する情けない、恥ずかしい政治家を淘汰する一番の近道であるだろう。

TBSラジオ、野球中継撤退か

当たり前の存在がなくなる?

この撤退報道に驚愕した野球ファンは多いのではないだろうか。ニッポン放送と双璧をなすラジオ放送局のTBSラジオが今年の10月いっぱいで野球中継から撤退するとの報道がなされた。公式発表はまだなされていないが、このような情報が流れてくることから野球中継がこの局にとって負担になっていることは容易に察することができる。


TBSラジオが撤退した後のJRN系列の放送局の中継は続くのか、CSや日本シリーズの中継も止めるのかなど気になる点はたくさんあるが事の真偽が判明する10月を待つしかない。しかし4月から9月まで毎日ナイター中継があることが当たり前だった感覚に衝撃を与えるニュースに私は戸惑いを隠せない。


生活のそばにあったラジオ中継

私がプロ野球に興味を持って今年で15年目になるが、長らくテレビ中継に次いでラジオの野球中継にもたくさんお世話になってきた。例えば、まだBS中継が少なく地上波中継が盛んだった頃は7時になるまでの一時間と中継終了後にラジオで楽しんでいた。また風呂に入る時にもラジオを浴室に持っていき、一瞬たりとも巨人戦の動向から離れぬよう耳を傾けていたものだった。


地上波中継が衰退していき、その一方でBS中継やCS中継が充実してもラジオ中継を楽しむ習慣は崩れなかった。受験期には部屋で勉強しながらこっそり聴いていたし、夜に歩きながら中継を聴いていたものだった。私なりの楽しみ方はこんな感じであるが、タクシーやトラック運転手のおじさんたちの楽しみでもあっただろうし、飲食店のBGM代わりにナイター中継は流れていたものだった。


すでにその兆候はあった

しかしここまでして野球を、特に巨人戦を見よう聴こうとする人は減る一方であり、同世代ではごく僅かに違いない。野球中継を取り巻く環境が厳しくなる中、TBSラジオに限って言ってもそれは目に見えて分かるものだった。2010年以降この局は土日のナイター中継から撤退しており、中継にかかる人的、金銭的負担減への動きはすでに始まっていた。


またTBSラジオは自局制作の巨人主催試合の中継を減らして他の試合を放送したり、昨年度からはラジオ日本との提携を開始したりして、いかに巨人戦の負担を減らすか苦心していた様子は薄々感じられていた。そもそもニッポン放送やラジオ日本に比べ、割高な放映権を支払っていたと聞く。聴取率の向上が望めない中、他局に比べて苦しい立場だったことが影響したのだろう。


多角化する野球中継

もちろんスマホやネットでラジオを聴けるradikoの登場で若い世代がラジオに親しむ環境は改善された。しかしテレビかラジオでないと野球が楽しめない時代は終わりニコニコ動画やHulu、スポナビライブ、AbemaTVなどネット配信で十分に楽しめる環境が整備され、ラジオ中継の復権にはつながらなかった。そのような状況で、ついに限界を感じたのだとするとこの撤退報道は真実味が高い。


私が心配するのは、この報道が事実であれ、飛ばし記事であれ、これを発端に他社も含めラジオ中継全体の規模が縮小することである。確かに各局横並びで巨人戦中継という現状が異常だったのかもしれないが、だからといって野球中継そのものから撤退することが事実なら残念で仕方ない。一つの野球文化が転換期を迎えつつあるが、暗雲ばかり広がる状況を払拭する環境ではなさそうだ。

スケジュールの都合とは

横浜での楽曲披露

三連休最終日の18日にテレ朝系列で放送されたMステの10時間スペシャルに乃木坂46が出演した。この音楽番組に起用されたことは人気歌手の仲間入りを果たしていることの証左であり、今を輝くアイドル集団であることはファンという贔屓目を除いてもそう言えよう。放送同日に横浜で「個別握手会」が行われていたために、彼女らは横浜から17thシングル表題曲「インフルエンサー」を披露した。


表題曲の披露であるため、原則、その曲の「選抜メンバー」が歌うのだが一部ファンからは苦笑、失笑が示された。「スケジュールの都合」として一部メンバーの握手会欠席が告知されていたにも関わらず、握手会開催地である横浜に登場していたからである。これには「スケジュールが合わないのになぜ横浜に?」や「スケジュールの都合という表現は便利だね」という旨の皮肉が見られた。


オタクと会いたくないから?

「素直な」ファンはこの事態に対し「忙しい合間を縫って来てくれたんだ!」と肯定的に解釈したが、それでもなお「オタクと握手がしたくないんだろ」と厳しい感想を残す者もいたことは事実だ。もちろん欠席した一部メンバーの心境は分からない。スケジュールの都合がどういう意味合いなのかも分からないが、不信感を一部のファンに与えてしまったことは否定できない。


私自身、握手会に行ったことはないが、握手する側も、される側も双方に負担の多い行事かと推察することはできる。特に握手する側は見知らぬ、大人数を相手に、機転を効かせながら、時に嫌なファンにも対応しながら、長時間、握手することへの苦労は忍ばれる。売れっ子になってもなお、こうした握手をすることへの不平不満を述べ、運営が「忖度」を働かせても不思議ではないだろう。


運営なりの働き方改革

しかし仮にも普段から応援してもらっているファンを切り捨てる言動を放てば自身のアイドル生命が終了することは間違いない。そのため「握手不参加要求説」とでも言うべき説は安易な考えかもしれない。ではもう一つ考えられる「過労抑止説」はどうだろうか。つまりモデル業や女優業そして歌番組、バラエティ番組や雑誌など多忙を極める中で一日中行われる握手会は免除しようということだ。


前述したように握手会は過酷な労働だ。従って心身への配慮が求められることには理解が得られるであろう。しかしそうであるならば「スケジュールの都合」とい言葉は不適切な表現であろう。矛盾だらけな状態を清濁合わせてのみ込むことが多い「アイドルオタク」とはいえ、その受容が無尽蔵なものではないはずだ。当然運営側も認識しているだろう。


原点は握手会を軸とした商売

握手会に行かない私からすると「労働時間調整のため」と告知してくれた方が正直な運営だと思う。しかし大多数を占める握手会を熱望するファンからすると納得できる表現ではないなとも思う。「そんなに外仕事優先ならアイドルは卒業したらどうなんだ」とか「腰掛けでアイドルしてるんだ」と批判される可能性は十分にあり得る。なぜなら原点は「握手会をする」アイドルだからだ。


握手会を軸にして人気を得る様式はコンセプトや理想像の違いはあれども他のアイドルグループと一緒だ。それは非アイドルファンの声を聞くとよく分かる。外仕事が知名度向上に資することはよく分かるが、握手会の否定は信頼感を損ねかねない。「スケジュールの都合」という「都合のいい言葉」が「不都合な真実」を伝えやしないかと考えを巡らせたのは私だけだろうか。

巨人打線の高齢化

決戦の一週間を終えて

巨人軍のペナントレースの順位を定めるに違いない大事な一週間が終わった。火曜からの敵地・甲子園での対阪神3連戦は1勝2分、土日のホーム・東京ドームでの対DeNA2連戦は1勝1敗という成績であった。その結果、DeNA相手に1ゲーム差をつけて3位という位置を死守することができた。13連敗したチームとは思えぬ激しいCS争いができていることはファンとして幸せなことである。


こうした激しいデットヒートを戦えるのも頼もしい先発3本柱と畠の活躍と切れ目のない(今の戦力でできる)理想的な打線が完成したからであるが、そのラインナップを見ると言えることがある。それは「巨人打線の高齢化」だ。以前から言われてきたことではあるが、今年はこれでよいとしても、来年以降を見据えるといよいよ大きな問題となってきた。


打線の高齢化が止まらない

シーズン序盤は中井(27歳)と立岡(27歳)の20代、1、2番コンビだったものの、得点力に寄与しない二人はスタメンから降格し、現在は陽(30歳)とマギー(34歳)の二人に変わった。その結果、上位打線の出塁率長打率は改善し、最大11あった「借金」を完済することができた。借金完済の貢献者の二人ではあるが、年齢と陽の脚、マギーの膝を思うと憂慮すべき点が大きいのも事実だ。


しかし彼らは巨人打線全体からするとまだまだ若い方かもしれない。4番の阿部は38歳、5番の村田は36歳、亀井は35歳であり、長野も32歳だ。クリーンナップが坂本(28歳)を除き30代後半であり、彼ら中軸の引退は攻撃力低下になることは間違いないが、その代わりとなる期待の星が現れてないのが現状だ。一年また一年と漫然と時間を費やしてしまっているのが今の巨人ではないだろうか。


新陳代謝の悪い打撃陣

過去10年ほどの巨人を牽引した貢献者たちではあるが、あまりにも代わり映えのしないその布陣には不安を抱く。なぜならチームの柱となる選手は一朝一夕には誕生しないからだ。だからこそ時間をかけ育てるしかないのだが、ことごとく失敗または未成功の状態が続いている。補強で一瞬の回復は可能ではあるがそれでは根本的解決にはならない。まさに巨人は重要な、深刻な転換期にあるのだ。


もちろん世代交代に着手した跡は見られるが、いずれも中途半端な期待と方針によって失敗してきた。大田泰示はまさにその典型例だ。右の大砲候補、松井2世と言われながらもトレードで放出し、新天地では巨人時代以上の成績を出している。これまでの功労者と若手との天秤で長期的な判断ができず、すぐに痺れを切らして二軍落ちからの一軍昇格を繰り返しては逸材を生かせられるわけがない。


悪夢の低迷期だけは避けたい

今、スタメンに名前を連ねる選手たちの引退後の穴を埋められなければ、巨人は2020年代深刻な低迷期に突入する可能性が高い。一旦低迷すれば再起するには時間がかかることは容易に想像できる。しかし「常勝」を宿命づけられた巨人にそれを許すことは当然できないはずだ。そのためにはポスト阿部、ポスト村田を見出ださなければならない。残された時間は多く見積もっても2年だろう。


ベテランにはベテランの立場や役割を期待したいが、いつまでも硬直化した組織は不健全であろう。また「自分からよじ登ってこい」と言うのは簡単であるが、育成と発掘を怠ったまま努力を促すのは無責任の極みである。今いる選手への辛抱強い指導と起用はもちろん、ドラフトでの小粒な野手ばかり指名する無難な方針から、強打者候補獲得への野心的な方向転換を強く求めたい。

ある同級生の内々定先

近づく大学生活の終わり

早々に忌まわしき就活を終え、怠惰な生活を送っていたところ秋風を感じる季節となりました。卒論を書かないと、思い出作りに友達と遊ばないとなどあれこれ思案する時期ですが、いよいよ来月には「内定式」を迎えることになりました。私は一番最初に会社説明を受け、一番最初に内定を貰ったところに入社することを即断しましたが、これがいい選択だったかは来春に答えが出ることでしょう。


私は説明会や面接、内々定後の懇親会などで得た感触を根拠にブラック企業ではないと判断しましたが、世の中には悩むまでもなく、辞退すべき企業があるのも事実です。ネット上の情報、募集要項、業務内容などから勘案してそう言われます。今回はそんな危険な香りのする企業に内々定を貰い、辞退した同級生から感じたことをお話します。


有名企業から内々定を貰ったとはいえ

彼はある日、誰もが知る、規模的にも大企業な有名食品企業から内々定を貰ったと話してくれました。本人いわく「他の企業の面接もあるからまだ決めた訳ではない」と言ったので、私はおめでとうと次の面接頑張れよと言ってその場は終わりました。その後、私は『あの会社有名だし、どういう処遇なんだろうな』と気になりネットで検索をかけると、どうもよくない情報ばかり流れていました。


ネットの情報は玉石混淆だし過信は禁物と思いつつも、どうも昔から悪い噂ばかり流れる企業だったことが分かり、一抹の不安を覚えました。自分の就職先が本当にどうなのか分からないのに、人の人生を案じるのも変かと思いましたが、調べれば調べるほど『これはマズイ』と思うようになりました。有名だからホワイト、大企業だから安泰というのはこのご時世通用しないのかなと感じました。


私が不安に思った理由

まず「給料の低さ」です。もちろん初任給の高低がその後の生涯年収に直結するとは限りませんが、基本給があまりにも少なく、固定残業代込みの「残業代ありき」の給与体系なんだなと思いました。次に「激務な業務内容」です。文系新卒のほとんどが営業職とはいえ、そこの会社は体力勝負、長時間労働の要素が強い営業でした。彼は小柄で、痩せ形だったため大丈夫かな?とまた思いました。


社風も体育会系、離職率も同業他社に比べ高いなど彼の性格には合わない情報ばかり目にし、絶対潰されるなと危惧しました。後日その彼に再び会った時、私は「あそこは止めた方がいいし、せっかくの売り手市場なんだから他の企業に行った方がいい。」と言いました。私の話が影響したのかは知りませんが結局彼は全く違う業種の事務職から内々定を貰い、そこに行くことになりました。


当たりクジを引くために

どこの企業説明会に言っても悪いことは当然言いません。私が受かったところももれなくそうだったと思いますが、選考過程を経ていく中で感じたものを信じることにします。一方で信憑性の高い悪評ばかり流れる企業には信頼は生まれず、払拭するための行動を彼らは起こす責任があるはずです。しかしそうした態度がないまま現在に至ると思うとそこの商品を買う気はどんどんなくなりました。


税金は上がるが、給料や経済の大幅な成長は期待できない時代だからこそ安定や労働環境の良さを求める傾向が強まっているのでしょう。また就活というコストばかりかかる「茶番」を経験したからこそ一回で「ホワイト企業」を掴みたい意識も安定志向の要因の一つと思います。今後就職する皆さんも知名度や企業規模だけで選ぶのではなく自分の性格に合うか、健康に働けるか、処遇はどうか多角的な判断基準を作ることを推奨します。