水師営の別館

Twitterで呟ききれなかったことや最近気になったことを書くブログです。

20代からの早期リタイア計画「財形ってどうなの?」

財形貯蓄やってますか?

どうすれば一日も早く早期リタイアできるか、どうすれば資産が増えるかを毎日考えている水師営です。ただどう頑張っても年度末までに貯まりそうなのはこれだけという現実にも直面しています。この結果については後日公表することとします。


さて今回のお題はずばり「財形」です。正式名称は「勤労者財産形成貯蓄制度」ですが、一般的には財形と呼ばれています。詳細については検索していただきたいですが、簡単に言えば毎月の給料から自分が指定した額が天引きされてお金を貯める制度です。単なる貯蓄目的である一般財形、住宅購入や修繕・リフォーム目的である住宅財形、将来の年金目的である年金財形の3種類に分かれます。


貯金が苦手な人にはオススメ

そもそもこの財形は会社の制度として存在しなければ利用できないものです。大企業になればなるほど導入している傾向があるため春から就職する人や、就活をする人にはぜひ確認していただきたいと思います。この財形のメリットは、自分の口座に給料が入金される前に確実に貯金できることです。ついついお金があれば使ってしまう人や計画的に貯金する経験がない人にはオススメでしょう。


当たり前ですが手取りが18万円で毎月1万円財形貯蓄をしているとすると、口座に振り込まれるのは17万円となります。強制的に17万円の中で支出のやりくりをしなければならなくなり、自動的毎月1万円貯金できることになります。しかし計画的に貯金できる人にとってはメリットの薄い制度かもしれません。それは次の理由もあるからです。


金利に大きな期待はできないが

財形というものは会社の協力があって成立するものであり、各金融機関の財形口座を開設して行うため、金利は限りなくゼロに近いのが現状です。大手都市銀行金利は0.01%であり、これならネット銀行の定期預金に預けた方がはるかに得です。このような条件なら利用しない方がいいで結論づけられるのですが、勤め先によってはそうとも言えない場合があります。


会社によっては財形につく金利にさらに追加して金利を拠出する場合があるからです。私の勤務先は財形貯蓄には0.4%の金利を、住宅、年金財形には2.5%のそれを負担してくれます。特に後者の数字は魅力的であり、ノーリスクで毎年2.5%増えていくことは頼もしい限りです。私は一般財形と住宅財形の口座を作り、住宅財形については将来の実家修繕用に蓄えています。


財形給付金があれば申し分なし

さらに「財形給付金」という制度が社内にあれば、皆さんの財産形成の強い味方となります。これは労働者の財産形成を促進するために企業が毎年一定額を労働者に拠出する制度です。(詳細は厚労省のサイトで)そしてこの毎年の拠出額は7年経ってから初めて労働者に支給することになり、手にすることができます。


7年に一度なので時間のかかるものですが受け取るその給付金は一時所得として非課税となり、ノーリスクで手に入れることができます。一つの会社で長く勤めようと(して早期リタイア)する方にはおすすめの制度です。もちろん財形制度があり、財形給付金制度もある会社でないと利用できませんのでよく確認していただきたいと思います。


結論としておすすめできるかできないかは各企業の制度の内容次第というところであり、ノーリスクを最重視する方にはおすすめの制度でしょう。コツコツ増やしてぜひ若いうちから資産を形成していきましょう。

20代からの早期リタイア計画「今の20代は本当に死ぬまで働くのか?」

60代社員の言葉

先日、社内の食事会にて60代の社員の方とお話する機会がありました。違う部署ということもあり、普段は話す機会がありませんでしたが、会話は盛り上がり楽しい時間を過ごすことができました。その会話にて「君たちの時代は僕ら以上に働くんじゃないかな?70歳とか75歳とか」との言葉が。早期リタイアを志す私にとって、それはまさに絶対に避けたい運命の一つでありました。


しかし現在のシニア世代にとってみては自分自身が長く働くこと、そしてこれからの世代がもっと長く働き続けるということはごく自然な発想かもしれません。仕事人間で生きてきた過去、テレビで叫ばれる「生涯現役」や「人生百年」がそうさせているのでしょう。そして若い人の中にも老いても働くことは「仕方のないこと」と捉え始めている人が一定数いることはネットを見てて感じます。


「仕方ない」でいいの?

もちろんこのブログは早期リタイアを目指すために存在しています。どうすれば早く自由に過ごせるかを考え、発信しているブログです。元気な時代を労働で終え、ようやく解放されたと思いきや老化や介護で支えられる人生をとにかく避けようとして、自分なりに考えたり、実行に移したりしています。そのような中で「仕方ない」という言葉は思考停止以外の何物でもないと思います。


仕方ないは便利な、都合のいい言葉であり立場です。自分以外の事由に問題があるとしながらも、それを解決する力も案もなく、自らの責任によらず現状を把握し肯定することができるからです。しかしながら何でもかんでも仕方ないで押し通せば自己がむなしくなり、主体性、主観性のない自己ができあがってしまいます。これでは将来への不安やリスク、アクシデントに対処する力が伸びません。


今と昔は違うのだから

働けば毎年給料が増え、可処分所得も増えていった時代は働けば働くほど報われる時代であったと思います。しかし今や給料の伸び率は低迷し、仮に増えたとしてもそれ以上に税金や社会保険料が伸びる現実があります。それらを無視して無理なローンを組んで家や車を昔のように買うことは無謀な行為でしょうし、旧世代の真似は経済的困窮を招きかねないと言えるでしょう。


あくまでも自分の所得と環境を正確に認識した上で消費や投資への配分を決めることが70歳まで労働を避ける第一歩だと思います。要は「考えろ」ということです。もちろん好きを仕事にできている人は思うままに働けばいいでしょう。お金のため、生活のために働く私のような若いサラリーマンである場合には回避できる術や策を考えてみてはいかがかと思います。


20代から考えることがカギ

しばしば「20代は自分に投資しろ」とか「貯金なんてするもんじゃない」ということを言う人がいます。しかしそれはお金が増えていく時代だからこそ通用した考えです。各自の収支状況に応じて貯蓄すべきですし、自分にではなく株式や投資信託などに投資した方が中長期的に見ればリターンが大きいように思います。(これはまだ私も行っていませんが…)


考えるために知識を得ることも大事ですが、ぜひ友人とお金や年金、税金などの話をしてみてください。新たな知見や同世代の感覚を把握する機会にもなるでしょう。お金の話をするのはよくない、投資をするのはよくないというのも昔の価値観です。諦めは将来を不利にさせ、過去の価値観に縛られることは死ぬまで労働につながりやすいということを結論に今回のブログを終えます。

20代からの早期リタイア計画「西友で得をしよう」

久しぶりのブログ

年が明け、ブログを書かなければと思いながらもう2月中旬になってしまいました。書いては消しを繰り返しなかなか思うようなことを書くことができませんでした。そこで早期リタイアを実現するために何をしているか、何をすべきかという本来の目的に立ち返り文章を書くことにしました。初心に戻って書く最初のテーマは食費です。


食費は支出の中で大きな割合を占めています。食べなければ生きていけないし、食事はストレス解消や楽しみの一つになる存在です。欲と懐を上手く両立させることは食費節約の要諦でしょう。そんな私は食料調達の多くを西友に頼っています。西友は概ね価格帯の低いスーパーであり、消費者に優しい店舗です。この西友を最大限に利用して食費を抑え、無理なく節約を実現していきましょう。

クレジットカードを作ろう

そもそもが安い西友ですが、その値段による恩恵を最大限享受するためには「ウォルマートカードセゾン」を作ることをオススメします。このカードで決済すると毎日の買い物が3%オフになり、毎月第一、第三土曜日は5%オフになるからです。私は毎月6000円ほど西友で買い物をしてますが、5%オフを毎月利用すれば月300円、年3600円の食費削減に成功します。これは大きな節約でしょう。


とはいえ毎月5%オフの日に買い物ができるわけでもありませんから参考値としての削減額になります。またお酒は割引の対象外なので注意してください。しかしながら年間を通して安く買い、さらに食費を抑えられることはメリットですので主要な食料調達先を西友にすることをぜひ検討してみてはいかがでしょうか。なお年会費や入会金は不要ですので、お金についても心配不要です。


さらにお得に買い物をするために

カードを作ることによる恩恵に加えてもう一つお得になる要素があります。それはレシートに記載のある「ユアレポ」です。簡単なアンケートに答えると50円分の割引クーポンを手に入れることができます。また住所や氏名などの個人情報を記入する必要はありません。ただ1000円以上の支払いで一会計につき一枚しか使えないのでその点には注意が必要です。


仮に5%オフの日に3000円分の買い物を2回して、同時に50円分のクーポンを各会計時に提示した場合、年間で4800円の節約になる計算です。無理せずできる節約ですのでこれはコストのかからない節約術の一つになるかと思います。さらに事前に計画を立て、まとめ買いをしたならば厳選された上での支払いとなるため額面以上の削減額になるのではないでしょうか。ぜひやってみてください。

調達先はスーパーかつ幅広く

何か食料を買うときに便利ではあるもののコンビニを頼るのは節約をする上では避けた方がよいでしょう。値段もそうですし、ついつい余計なものを買ってしまいがちだからです。そしてたとえ西友が安いと分かっていても一つのお店に依存することは得策とは言えないでしょう。明らかに高い商品や品揃えが悪いものも中にはあるからです。近隣スーパーの価格も定期的に比較しましょう。


特定の商品に限れば違うスーパーの方が安い、◯曜日は他社が得だという傾向を把握することは重要です。とはいえ遠くのスーパーにまで足を広げれば時間と体力のコストが悪いので、適度な範囲で比較しましょう。また食事は楽しみでもありますので、時々は多少値が張っててもおいしそうなものや新商品を買ってもいいでしょう。苦痛の少ない、持続可能な節約が求められるからです。


お金のない若いうちの節約は単なる費用削減のためでもある一方で、消費水準を急激に上げない、浪費と適正な支出の真贋を見極めるといった未来への「投資」でもあります。これが当たり前にできてこそ将来の早期リタイア生活が近づき、そして早期リタイアを不安なく送れるのだと考えています。

20代からの早期リタイア計画「2018年を振り返って」

今年が終わる

人生の転換年となる2018年が終わろうとしています。大学を卒業し、労働者となったこの一年、特にこの9か月間は忘れられないものになりました。また新たな一年を迎えるにあたって去る年を振り返りたいと思います。


元々仕事に「やりがい」というものを期待していませんでしたが、ここまで仕事とは満足感がないのかと失望しました。承認し合う態度、肯定し合う姿勢、感謝し合う言葉のない職場だったということは早期リタイアを決意させた一つの要因でした。楽しいと思える瞬間が一つもなく、早く帰りたいの一心です。しかし上司は古い価値観の人、徐々に定時退社が困難になっているのも気がかりです。


思ったよりも定着率の悪い会社だった

3年離職率がゼロだったので、若手も頑張って働いていける会社だと入社前は捉えていました。しかしそれは間違った判断でした。中堅層の少なさと退職や休職をする人が多かったのです。その原因は何か、知る由もありませんが、なんとなく私には分かる気がします。


会社の体質がとにかく旧態依然としており、そのしわ寄せが常に若手にかかっているという点に尽きるでしょう。小さなことで言えば、以前取り上げた「職場の土産」問題でしょうし、賃金と仕事量のバランスの悪さなど、昭和を今もなお引きずる会社の風土は少なくとも私には労働時間以上に負荷のかかるものであり、これに耐えきれず退職や休職する人が中堅層に出てきてしまうと考えています。


報われる未来が見えない

それでも耐えに耐えれば出世して、給料も上がるというモデルケースがあれば多少は気が楽になるでしょう。しかし業界は成長産業でありませんし、コストダウンと口ばかりの生産性向上が叫ばれるだけです。いずれ我々の給料に影響を及ぼすことでしょうし、精神的な疲弊に耐えきれる保証も自信もないため、安く使われる展望しか見えません。税金も上がる一方で報われなさは強まるばかりです。


中堅層は薄く、また就職氷河期のせいかその上の世代の少なさも目立ちます。結果社内は50代から60代のおじさんと30代前半以下の若手で基本的に構成されています。年功序列を信じ、その果実を享受する人たちと、もはやそれらが失われた若手の間には溝があると認めるべきでしょうがそれは無理でしょう。苦労は苦労のままに、少ない裁量と給料で多くの責任と仕事量を課せられては不条理です。


20年も耐えるままでいいのだろうか?

続けるにしても20年で辞めるつもりでいますが、そこまで忍耐強く働ける心の強さが私にはないと日に日に確信してしまいます。心を病み、現在もなお休職中にある30代後半の社員が復帰できない状況は心の晴れない私にとって他人事には思えません。次は私ではないかという杞憂のような不安とこれからずっと付き合うことが労働だとすれば不満しかありません。


それから解放されるためにはとにかくお金を貯めるしかないのですが、それでは当座をしのぐ程度のお金にしかなりません。内心、本当にやりたいこと、好きなことを職業にしてみたいという気持ちもあります。とはいえリスクもありますしそのための準備も必要です。これはすぐに答えを出す必要もないでしょう。時が解決しない問題を抱えてしまった以上、よく考え結論を出したいと思います。

【陣風賦】H30.12.24「少子化への諦念」

浮いた話が自分やその周囲で起きることなく今年も終わろうとしている。家と職場の往復、時々学生時代からの友人と飲み会という日々が続けばそりゃそうだろうと納得してしまうのだから仕方ない。そんな男女が増える一方だからなのか、今年の国内出生数が過去ワーストとなった昨年を更に下回る92万人となった。


▼これほど少子化少子化と問題にされながらも一向に解決する兆しも現れず、減少の一途をたどる我が国の行く末には不安を覚える。しかし口では問題だと言いながらも、正直なところこれは解決しないし、解決できない事象だと諦めている人が少なからずいるのではないかと思う。国民一般に限らず、政府中枢や知識人の中にでもだ。


▼よく理由として挙げられるのが若者の低所得化と長時間労働だ。お金がなければ自己の生存、生活にお金を使うことで精一杯だろうし、他人(恋人)に構う経済的、精神的余裕もない。そして長時間労働が慢性的になれば他人に使うリソースやコストも減るだろうし、この生活環境の下、夫婦共働きで家事に子育てという未来を描くことは困難に違いない。


▼過去のように「男は仕事、女は家」という一方に割り切った社会構造なら耐え得る環境だったかもしれない。しかしもはやそんな時代は過ぎ去った。にもかかわらず残業が当たり前、有給が取れなくても当たり前、社畜自慢のオンパレードとなれば出会いも、家庭を築く未来もなくなってしまうのは当然の帰結ではないだろうか。


▼保育園が無償化、給食が無償化など優遇措置を施したところで、それらは生まれてからの政策でしかない。生まれるまでの環境が劣悪であれば無意味だ。例えるなら水源地が枯れそうになっているのに、下流で護岸工事を懸命にやっているようなものだ。


▼今20代の我々が年金世代になったとき納税や消費の中心世代は近年生まれた子やこれから生まれる子である。その数がこれほど減少していることが重大な意味を持つことは十分承知であろうが、この傾向はまだまだ続くだろう。場当たり的な無償化、給付措置ではなく経済政策、労働政策、教育政策の一大的革新を切に望む。「国難」という自覚が心の底からあるのか疑わしく思えてならない。