水師営の別館

Twitterで呟ききれなかったことや最近気になったことを書くブログです。

北朝鮮のミサイルと核

抑制を知らぬ北の強硬路線

北のミサイル開発路線はためらいを知らない。経済制裁もどこ吹く風、中国の後ろ楯は消えないだろうという安堵感が暴走を加速させているのだろうか。トランプ大統領は空母派遣と言葉による強い圧力をかけ続ける…この決断を私は支持するけど、堅忍持久はもはや限界、お遊びの代償を払う時は近いのかもしれない。


あるニュース番組では今さら話し合いを主張しました。その主張をお膳立てする『街の声』の白々しさも含め、もうそんなフェーズにはないことは彼の国を見れば分かるでしょう。話し合いができたなら「6か国協議」で核問題は何らかの答えが出ただろうし、中国の意図を早くから察知して自制したはずです。しかしいずれも実現しない現実から圧力は合理的選択でしょう。


アメリカの厳しい姿勢

アメリカの空母派遣と先制攻撃の示唆をトランプ大統領だからという考えもあるがそれは違うはず。敵対国周辺に空母を展開するのは過去にもあったことだし、共和党民主党もこの選択に大きな違いは見えません。慎重な政策討議は必要だが、アメリカで今さら「話し合い」がどうのこうのと夢想する政治家はいないのでは?とも思います。


もちろん北朝鮮が先制攻撃をする可能性は低いです。攻撃すれば平壌は火の海であり、体制は灰となることは狂気に満ちた彼ですら分かっているからです。しかし北朝鮮の「まあ大丈夫だろう」と、アメリカの「これはデットライン以上」という認識の僅かな差が起こることは否定できません。同盟国もいる手前、より東アジアに関与していくことは間違いないです。


無力さを覚える日本

アメリカは単に好戦的になるほど愚かではないし、北朝鮮の実験失敗は緊張の小休止の兆しなのかもしれません。一方、ミサイルの脅威にさらされ続ける日本はどうかでしょうか。「何もしようにない」というのが正直な気持ちですね。核やミサイルの前に対話は無力であると悟る反面、力づくで抑える手段は持ち合わせていないのが今の日本です。


アメリカを支持すれば「対米追従」と叫ぶ一方、独自の軍事力保持も否定する「何でも反対さん」にはうんざりなものの、ここで日本が取るべきベターな選択は何だと皆さんは考えますか?答えなき政治には私も悩みますが、核実験や秩序を乱す行動は許さん、経済制裁は強化、カードをたくさん持つ米韓と協力というこの姿勢を貫くしかないでしょう。


ミサイルにどう立ち向かうべきか

かつてない経験にしたり顔で「いたずらに脅威を煽るな」だの「アメリカの軍事的選択は問題」だの模範的回答もよく聞きます。しかし現に中世時代劇のような家族間の憎悪や、第2次大戦時のような軍事一辺倒、そして冷戦下の社会主義国家のままの異質な独裁国家を脅威と思わずしてどうするか?と私は考えます。


今、使えるカードはないけど、これから使えるカードの増強は急務です。迎撃能力の強化はもちろん、敵基地攻撃能力の保持も一つの案でしょう。安全保障は「国防・外交・情報の正三角形」が取れてこそ機能すると考えます。「話し合い」という呑気な別次元の点に惑わされず政府にはこれからに向けて行動してもらいたいですね。