水師営の別館

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TBSラジオ、野球中継撤退か

当たり前の存在がなくなる?

この撤退報道に驚愕した野球ファンは多いのではないだろうか。ニッポン放送と双璧をなすラジオ放送局のTBSラジオが今年の10月いっぱいで野球中継から撤退するとの報道がなされた。公式発表はまだなされていないが、このような情報が流れてくることから野球中継がこの局にとって負担になっていることは容易に察することができる。


TBSラジオが撤退した後のJRN系列の放送局の中継は続くのか、CSや日本シリーズの中継も止めるのかなど気になる点はたくさんあるが事の真偽が判明する10月を待つしかない。しかし4月から9月まで毎日ナイター中継があることが当たり前だった感覚に衝撃を与えるニュースに私は戸惑いを隠せない。


生活のそばにあったラジオ中継

私がプロ野球に興味を持って今年で15年目になるが、長らくテレビ中継に次いでラジオの野球中継にもたくさんお世話になってきた。例えば、まだBS中継が少なく地上波中継が盛んだった頃は7時になるまでの一時間と中継終了後にラジオで楽しんでいた。また風呂に入る時にもラジオを浴室に持っていき、一瞬たりとも巨人戦の動向から離れぬよう耳を傾けていたものだった。


地上波中継が衰退していき、その一方でBS中継やCS中継が充実してもラジオ中継を楽しむ習慣は崩れなかった。受験期には部屋で勉強しながらこっそり聴いていたし、夜に歩きながら中継を聴いていたものだった。私なりの楽しみ方はこんな感じであるが、タクシーやトラック運転手のおじさんたちの楽しみでもあっただろうし、飲食店のBGM代わりにナイター中継は流れていたものだった。


すでにその兆候はあった

しかしここまでして野球を、特に巨人戦を見よう聴こうとする人は減る一方であり、同世代ではごく僅かに違いない。野球中継を取り巻く環境が厳しくなる中、TBSラジオに限って言ってもそれは目に見えて分かるものだった。2010年以降この局は土日のナイター中継から撤退しており、中継にかかる人的、金銭的負担減への動きはすでに始まっていた。


またTBSラジオは自局制作の巨人主催試合の中継を減らして他の試合を放送したり、昨年度からはラジオ日本との提携を開始したりして、いかに巨人戦の負担を減らすか苦心していた様子は薄々感じられていた。そもそもニッポン放送やラジオ日本に比べ、割高な放映権を支払っていたと聞く。聴取率の向上が望めない中、他局に比べて苦しい立場だったことが影響したのだろう。


多角化する野球中継

もちろんスマホやネットでラジオを聴けるradikoの登場で若い世代がラジオに親しむ環境は改善された。しかしテレビかラジオでないと野球が楽しめない時代は終わりニコニコ動画やHulu、スポナビライブ、AbemaTVなどネット配信で十分に楽しめる環境が整備され、ラジオ中継の復権にはつながらなかった。そのような状況で、ついに限界を感じたのだとするとこの撤退報道は真実味が高い。


私が心配するのは、この報道が事実であれ、飛ばし記事であれ、これを発端に他社も含めラジオ中継全体の規模が縮小することである。確かに各局横並びで巨人戦中継という現状が異常だったのかもしれないが、だからといって野球中継そのものから撤退することが事実なら残念で仕方ない。一つの野球文化が転換期を迎えつつあるが、暗雲ばかり広がる状況を払拭する環境ではなさそうだ。