水師営の別館

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【陣風賦】H30.10.6「3度目の登板」

先月の自民党総裁選で3選を果たした安倍首相は、6年前に2度目の総裁就任を目指した際、周囲から懸念を示されたという。仮に負ければ政治生命が完全に終了するという不安と、前回政権時の辞任劇の印象が残る中での勝算の低さを指摘されていたからだ。しかし結果は返り咲きを成し遂げ、憲政史上最長となり得る政権である。あの懸念は杞憂であった。


▼一方、2度目ではなく3度目の登板となるこちらの「政権」はどうだろうか。次期巨人監督に原辰徳前監督が就任する模様だ。しかし仮に来季優勝を逃せば巨人軍史上初の5年連続V逸となる。また野球賭博問題や自身の反社会勢力との交際など3年前の退任時の記憶は新しい。


▼「実績、経験のある人」という球団首脳からの言葉からも後任は原氏で間違いないだろう。若手がついに台頭した2018年シーズンの巨人をどう発展させていくのか、この点に強く関心が寄せられる。思えば「第二次原政権」も若手を開花させ、2度にわたる3連覇を実現させた。


▼もちろん若手の積極的起用だけではなく、補強も適切に行い成功した点も見逃してはならない。代表例としては07年の谷、小笠原、翌08年のラミレスの加入であろう。また12年の杉内と村田の補強は2度目の3連覇につながった。補強したにも関わらず、二軍の肥やしやベンチを温める選手にするようでは意味がない。


▼冒頭で述べた安倍氏再登板時と同様に「第三次原政権」が決定的な最近においても人材難を指摘する声がある。重責を担うに足る人物が明らかに少ない。とはいえ、選手の世代交代だけでなく、コーチ陣に今後の監督候補を起用すれば、意義ある3度目の指揮になるはずだ。ポスト原も現れるか「組閣」を見守りたい。