水師営の別館

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【陣風賦】R1.9.22「巨人リーグ優勝」

待ちに待った瞬間がついにやって来た。読売巨人軍の5年ぶり37回目のリーグ優勝である。マジック2で迎えたリーグ2位DeNAとの対戦はまさに今季を象徴するかのような熱戦であり勝利であった。


▼先発マウンドを託されたのはエース菅野でもチームの勝ち頭山口俊でもなく高卒ドラフト6位ルーキーの戸郷だった。フレッシュな選手にも実力があれば抜擢する、その「原野球」の真髄が現れた先発指名だったように感じる。


▼思えば補強で加入した丸やキャプテン坂本、ベテランの阿部や亀井といった主力だけでなく文字通り全員野球で掴んだ優勝だった。吉川のケガをカバーし交流戦では特に活躍した若林、優勝決定打を放った増田、攻守にわたって成長を示した重信や記憶に残る一打を放った石川などその日その日でヒーローは生まれた。


▼先発転向した桜井、試合終盤を支えた中川など若い投手陣の活躍も目覚ましかった。補強やトレードが注目されがちだが、そのポリシーはチーム全体の底上げであったと言えよう。澤村や大竹などくすぶり続けた選手に活路を見いだしたのもまさにチームの底上げであった。


▼そして何より由伸前監督時代に開花した岡本和真をシーズン通して4番で起用したことが優勝なき数年間の産みの苦しみから生まれた巨人軍の大きな財産であろう。「聖域」である巨人軍の4番に打てる自前の若き右打者が生まれた球界史的意義を噛みしめたいところである。


▼勝負に徹する、これこそが今年の原采配の核心であった。無情な采配と思われたシーンやチームへの犠牲を誰彼関係なく求めたプレーが数多くあった。しかしそうした采配への指揮官の苦しみがついに報われた21日、原監督の目には涙が光っていた。