水師営の別館

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【陣風賦】R2.5.21「球児へのエール」

朝の連続テレビ小説「エール」を毎日欠かさず見ている。主人公のモデルは作曲家・古関裕而であり代表曲の一つに『栄冠は君に輝く』がある。野球に打ち込む青春を描き、夏の甲子園を象徴する歌として広く知られる作品だ。


▼その名曲が彩る甲子園大会が新型コロナウイルスの影響により中止が決定された。感染予防のためとはいえ夏の大舞台を目指してきた球児を思うといたたまれない気持ちになる。何といって励ましの言葉をかければいいか分からず、ただ悔しいと思う気持ちに寄り添う他ない。


▼感染者数が減少し、緊急事態宣言の解除が進んできたなかで甲子園開催への可能性を信じてきた者もいるであろう。しかし全国高校総体が中止を宣言し、野球だけが特別扱いできるわけもなかった。大規模な移動の避けられない大会を中止とすることはやむを得ない措置である。


▼夢への道は諦めざるを得ないわけだがそれまでに積み重ねてきた努力は決して無駄にはなっていない。日々頑張ってきた道程はかけがえのない宝物になるであろう。高校野球で形成してきた人間力を次の人生のステージで生かしてほしいと願うばかりである。


▼今はまだ立ち直れる気持ちになれない球児もいることであろう。彼らの心情を汲み取って大人たちには何ができるか、知恵を絞るときである。特に3年生には区切りをつける試合を提供できないか考えてほしい。このようなありきたりな言葉しか残せないのを申し訳なく思うが、無念の歯噛みをする高校生たちへのエールになればと思う。